注文住宅の購入にかかるコストにはどんなものがある?
注文住宅は建売の物件と違い、かかるコストが判断しづらいものです。そのため、予算と考えていた金額をはるかに上回る場合や、最悪すでに工事が始まってしまった後にどんどんコストがかさんでしまいローンの返済に苦労するケースも起こりえます。そうならないためにも、あらかじめかかるコストについてしっかりと知っておきましょう。
土地と建物両方の金額を合計する
注文住宅を建てたいと思ったときに、建物の値段だけを想定していると、実際は予算オーバーなどの困ったことになるかもしれません。なぜならそのほかにもいろいろな費用が掛かってくるからです。
たとえば広島市で注文住宅を建てたいと思ったときに、広島に土地を持っている場合はよいのですが、まず土地を探すところからはじめるとなると、その土地を取得するための費用がかかります。広島市といってもかなり広いので、ある程度どの駅のそばのどのあたりに住みたいかというエリアを限定して土地を探していく方が効率的なのでおすすめです。
建売とは違い、注文住宅の場合は土地がよい場所に見つかればその上の建物は自分なりの希望をかなえたものを建てられるので、建売物件で探すときよりも土地探しにはこだわりをもって、わがままをいって探す事ができるのが魅力の一つです。
予算内で希望の土地がみつかれば、次に注文住宅にかかる費用について考える必要があります。まず一つ目が本体を工事するための費用です。これは家の基本的な部分である建物そのものを作るためにかかるコストのことを指しています。
とりあえずの「住める家」を作るためのコストとなり、もちろんこれだけで完成するわけではありませんが、注文住宅にかかるコストの中では大きな割合を占めています。このコストに含まれるものとしては、屋根や窓、ドアや断熱材などの細かなパーツや、家そのものの木材の費用、また空調設備や配管工事などの絶対に必要な最低限の工事が挙げられます。
本体工事だけを考えると予算オーバーになります
本体工事の費用だけを注文住宅の予算と考えてしまうと、建築後に大幅なコストオーバーとなってしまうので気をつける必要があります。なぜなら低予算で家を建てられると謳っている広告などの表示では、その価格は本体工事のみを指している場合が多いのです。本体工事だけであれば1,500万円で建てられるとはいっても、実際はそれよりもはるかに上回る金額が必要になるケースも散見しています。
もちろん人が住める状態にはしてくれるので間違った広告ではないのですが、実際はわざわざ注文住宅を建てるのにオプションもまったくつけず、快適さや美観の面でも劣るものを建てたいとは思わないでしょう。この本体工事の次にかかる費用が別途工事費用です。
たとえばお庭や駐車場などの家の周りを整備する作業や、水道管などを敷地に引き込んで使えるようにする作業、あとは照明やエアコンの取り付け作業などがこれに当たります。
一度やってみた人であれば周知の事実かもしれませんが、エアコン取付費用やカーテンの費用というのは想像以上にかかります。カーテンも、カーテンの布の費用という事ではなく、カーテンレールを取り付ける必要があるのです。
たとえば賃貸マンションなどだと、このエアコンやカーテンレールはすべてそろっている状態で入居しますので、初めて注文住宅を建てる人の場合はこの取り付けの費用を失念してしまうことは多いかもしれません。
税金や手数料も大きな出費になる
付帯工事のひとつとして、場合によっては地盤調査や地盤改良が必要になりますのでその費用も考えなければいけません。広島市も例外ではなく地震大国でもある日本の土地においては、地盤に問題がないことを確認する手順は非常に大切な要素です。ここのコストを削ろうとするのは大変大きなリスクとなります。
三つ目がその他の経費です。大きなものが、住宅ローンを組む際の手数料や、契約に関する印紙代や手数料、また税金もかかってきます。手数料や税金は最初から計算しておくのが難しいため、少し多めに見積もって用意しておいた方がよいでしょう。
このように大まかな費用としては本体工事費用、別途工事費用、税金などの経費となります。またその他にも、地鎮祭や上棟式で必要な初穂料などの礼金等が発生する場合があります。これは日本に古来からあるしきたりで、安心と安全を祈願するため行う方は少なくありません。
また、これからご近所として付き合っていく方々への挨拶まわりの手土産なども必要です。スムーズにその地区に溶け込み、よりよい暮らしをしていくためには避けては通れないものと考えたほうがよいでしょう。
家を建てる際には不動産取得税や固定資産税などの、税金もかかってきます。本体工事費用だけを考えるのではなく、その他それぞれの費用にいくらぐらいかかるのかを概算でも計算しておきましょう。あるいは不動産会社などに相談することで見積もりの考え方をもっと詳しく教えてもらう事もできます。実際の予算について事前に一度考えておくことをおすすめします。